【25丁】ロータリートップミッションのスプロケット変更【ショベル】

Motor Cycle

引き続き友人のショベルヘッドの整備です。高速でエンジンが高回転になってしまって、90キロ以上は振動がきつくエンジンも苦しそうでスピードがあげられないとのご指摘。
エンジンパワーには余裕があるため、スプロケット変更により、減速比を高速側に振ってみる事にしました。

 

現在の仕様確認。

まずは現状を把握する為に、このショベルの仕様を見ていきます。
プライマリーはBDLの2インチベルトキット。
確かフロント47丁、リヤ76丁で1次減速比は1.61で純正よりも加速型になってしまっているのではないでしょうか。(純正の1次減速比が正確にわからない為、推測です)

スプロケットは分解前に歯数を直接数えました。フロントは23丁、リヤは油圧ドラムの為、51丁です。フロント23丁はノーマルスプロケットですね。この仕様で街中でも1速はすぐに使い切り、簡単に4速に入ってしまいます。これでは確かに高速で回転数が上がりすぎちゃって厳しいですね。

油圧ドラム側はスプロケットの歯数の変更ができませんので、フロントスプロケットで調整します。この車両は幸い!?ロータリートップミッションが積まれていますので、25丁と大きなスプロケットが使えます。
ミッションケースを加工すれば、さらに大きなスプロケットを使用する事も可能だそうです。

ラチェットトップだとシフターに当たってしまってそのままでは25丁まで付かないようです。

W&W フロントスプロケット25丁

私調べによると、4速ミッションの25丁のスプロケットを扱っているのが、ドラッグスペシャリティーズとW&Wでした。

スプロケットはラチェットトップミッション用とロータリーミッション用で年式が分かれています。
以下にショベル4速ミッション用のパーツナンバーを記載したので、参考にして下さい。
ハーレーパーツ屋さんで海外取り寄せオーダーで注文できます。

25丁スプロケットPART# FOR 69-E79PART# FOR L79-84
DRAG Specialties1212-06991212-0703
W&W76-41576-416

後から知ったのですが、この69-E79年用と、L79-84年用では、どちらの部品もローターリートップ、ラチェットトップミッションどちらにも取付可能でした。
69-E79年用はミッション側に1~2mmぐらいオフセットしているのと、スプロケットのロック方法が異なるだけでした。
ドラッグスペシャリティーズは在庫欠品中でして、W&W製を注文する事に。

当然スプロケットが大きくなる為、チェーンも今までのものが短くて使用できませんので、あわせてチェーンも交換します。

PLOTの530チェーンを用意しました。

クラッチ廻りの分解

今回はクラッチ分解手順はざっくり紹介のみです。
過去記事にもう少し詳しく書いてあります。
ショベルヘッドのクラッチ分解


最初にクラッチアジャストナットを外し、ワッシャーを噛ませます。
すると、スプリングをバラさずに外せます。プレッシャープレートを取り外すとクラッチディスクが出てきます。

クラッチディスクとクラッチシェルを外すと、クラッチハブが出てきますので、、
ハブナットを緩めて取り外します。

クラッチハブとベアリングサポートを取り外します。
ようやくスプロケットが出てきますので、17/8のKOKENの専用ソケットと愛用のスナップオンのブレーカーバーで取り外しします。

スプロケットの交換

23丁と25丁の比較です。向かって左が23丁、右側が25丁です。

下記写真は23丁。ミッションケースとの間には余裕がありますね。

下記画像は25丁をインストールした画像です。ミッションケースにギリギリですが、当たっていません。

さ~て、こいつで走りにどんな変化が出るのか楽しみです!

クラッチ廻り組付け

オイル等の汚れを清掃して組付けします。

ハブも綺麗にしてやり、ベアリングにもグリスアップ。

シェルもお掃除してラムジェットリテーナー取付します。

クラッチディスクの表面も軽くやすりがけしてお掃除しました。

プレッシャープレートを取り付けしてアジャストスクリューで調整してやります。
アジャススクリューはプッシュロッドに当たってから1/4戻しします。

乗った感想とまとめ

完成して乗った感じですが、非常に乗りやすくなりました!
街中でせわしなかったギヤチェンジが、60キロ前後で4速に入れる感じですね。
高速は乗っていないのですが、オーナーに聞いた所、高速でもすごく快適になったとの事でした。
たった2丁の歯数の違いですが、効果絶大なパーツですね。

今回の仕様はFスプロケット23丁、Rスプロケット51丁で2次減速比2.21から、25丁にすることで2次減速比2.04になります。ちなみに私のショベルの仕様はFスプロケット23丁、リヤスプロケット47丁で2次減速比2.04で一緒の仕様です。私のはリヤディスクなのでリヤスプロケットで減速比の調整が可能です。
車両の重さ(チョッパーやリジットだと車体が軽くなる為)やエンジンの仕様、オーナーの好みによっても最適解が変わってくると思いますので、色々試してみたいですね。高速で回転数が上がっちゃってスピードが出せないって方は、スプロケットの歯数を確認してみて下さい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました