カルマンギアの車検が5月で切れてしまうので、ユーザー車検に行ってきました。
ユーザー車検ってどうやるの?費用はどれぐらいかかるの?
どんな書類を準備すればよいの?
空冷ビートルやワーゲンバス、カルマンギアなんかの旧車でもユーザー車検ってできるの!?
そんな疑問にお答えします!
- ユーザー車検の予約
- 車の点検と書類準備
- テスター屋での調整
- 陸運支局での手続きと検査
- かかる費用は?
こんな手順で解説していきます。
それではいってみましょう!
1.ユーザー車検の予約
まず、ユーザー車検の予約はインターネットで国土交通省のHPから行えます。
上記リンク先からアカウント登録をして予約します。
手元に車検証を用意します。
1.受験したい検査場を選びます。
継続検査であれば管轄の支局でなくても受験することができます。
2.検査種別を選びます。
今まで使用していた車両を継続して検査を受ける場合は継続検査を選びます。
3.検査の車種を選びます。
カルマンギアであれば普通/乗用になります。
これは車検証を見れば書いてあります。
4.予約日時の入力
15日先まで予約できます。
ラウンドが1~4までありますので、希望のラウンドを選びます。
5.受験者情報、車両情報
氏名、電話番号、住所、登録番号、原動機の型式、車体番号を入力して予約完了です。
2.車の点検と書類の準備
一般的に車検というと、車の点検と検査がセットになっていますが、よく中身を見るとまったく別のものになっています。陸運支局で行うユーザー車検では、一般的にいわれる車検の検査の部分のみを行う事になります。
ではユーザー車検は点検しなくていいの?と思いますが、そうはいきません。
ユーザー車検時には点検整備記録簿を添付する必要があります。
車の点検は国の認可を得た認証工場に行ってもらう方法と、自分で点検する方法があります。
私のカルマンギアは、今回は自分で点検を行いました。
点検整備記録簿 別表6が自家用乗用車の記録簿になります。
この項目にある所はすべて点検して必要があれば整備や交換を行う必要があります。
車検に必要な書類
- 車検証
- 自賠責保険証(新旧2枚)
- 自動車税納税証明書(今はほぼ添付しなくてもOKです)
- 使用者の認印
- 自動車検査票
- 重量税納付書
- 継続検査申請書
- 点検整備記録簿
こんな所でしょうか。
車検証、旧自賠責保険は車に積んであると思いますので、事前に用意するとしたら納税証明書と認印と点検整備記録簿ですね。新しい自賠責保険と検査票、重量税納付書、継続検査申請書は陸運支局で用意できます。もちろん自賠責は他で加入して準備してきてもOKです。
こういった必要書類に関しては、他のHPでも、もっと詳しく解説していますね。
点検整備記録簿ですが、実は必ず付けなくてはならないというものではありません。
裏技的?に検査後の後整備が認められていますので、その場合は添付不要です。
ちなみに私が自分でざっと点検した所を書き綴っておきます。
ブレーキフルード量、マスターシリンダーからブレーキまでフルード漏れがないかの点検。
エンジンオイル量、漏れていないか。
燃料タンク~フューエルホース~キャブにガソリン漏れがないか。
ステアリングのシャフトやタイロッド等にガタがないか、足回りにガタゆるみないか。
タイロッドやドライブシャフトブーツが切れていないか。
前後のハブベアリングのガタとブレーキ残量
タイヤ溝、エア調整。
記録簿にある通りの内容ですね。
その他、点検して整備した所は以下でした。
1.フロントの車高が下がり過ぎていたのでアジャスターを調整して上げました。
2.ナンバー灯が接触不良で不点灯、接点のサビ落として接点復活剤で手直し。
3.ホーンリレー不良でホーンが鳴らなかったのでリレー交換
4.ワイパーゴムのゴムが完全に切れていたのでワイパーゴム交換
後日オイル交換もする予定です。
自分や友人家族を乗せて走る車ですから、なにも見ないわけにはいきません、
ましてや50年以上前の旧車ですしね。
3.テスター屋での調整
陸運支局の近くにはテスター屋というのがあります。
ここには支局と同じ検査装置が置いてあり、陸運支局へ行く前に事前に検査に通るか確認出来て、必要であれば調整作業もしてくれます。
陸運支局の検査は1日に何度も受けられるわけではなく、3回落ちてしまったらその日はもう受けられません。検査登録印紙と審査証紙を買いなおして後日受験しなければなりません。
手際よくユーザー車検を行うのであれば必須ですね。
テスター屋ではスピードメーターの誤差、前後輪のフットブレーキの効き、駐車ブレーキの効き、ヘッドライトの光軸、サイドスリップを見てくれます。
私の経験上、特に検査でひっかかりやすいとすれば、ヘッドライトの光度と排気ガスでしょうか。
私のカルマンギアはヘッドライトは調整してOKでした。ブレーキも問題なし。
問題が1つ、排ガスがよく落ちます。。。
けっこう濃いめにしてあるんですよね。
カルマンギアに限らず、キャブ車の旧車は気持ち濃いめに調整したほうが調子いいですもんね。
排気ガスは、アイドリング時CO:4.5%以下 HC:1200ppm以下にしなければなりません。
実は今回テスター屋では問題ないと言われて陸運支局にて検査したらCO7.0%HC3000ppmも出ていました。なので排気ガスだけテスター屋で再調整して、再検査して合格しました。
排気ガスの調整ですが、テスター屋さんでCOHCテスターあてながらキャブのミクスチャー調整とアイドリング回転数を調整して、数値が低くなるように自分で調整しました。私の場合はミクスチャーでガスを絞り、アイドリング回転数を上げることで基準値内に収まりました。テスター屋さんによるのでしょうが、知識豊富な人がいれば、キャブまで調整してくれるかもしれません。
4.陸運支局
私の管轄の運輸支局は埼玉の所沢自動車検査登録事務所です。
以下は所沢での例ですので、陸事によっては手順が違ったりするかもしれません。
まず初めに、A棟で必要書類と印紙を購入します。その後、書類の必要な所をすべて記入します。代書屋さんもありますが、書類記入の見本がありますので、自分でも十分記入できるレベルです。
次にB棟で受付をします。書類の確認とインターネットで予約した予約番号を聞かれます。
一通り受付を済ませたら検査ラインに並びます。カルマンギアのスピードセンサーは駆動輪ではないフロントについているので、4輪テスターが入っている3番か5番レーンに並ばなければなりません。検査ライン内は撮影禁止ですので、残念ながら検査の写真はありません。
順番が来ると、検査員が車検証等の書類を確認します。ハーレーやワーゲンなんかだと、車体番号から製造年を確認してくれて、その年式に合った検査基準で判定してくれます。時々、車検証の初度登録日で判断されてしまう時があるので、その時は車体番号から年式を確認して下さいと伝えましょう。
初度登録日は車の製造年ではなくて、国内で初めて登録した日付になります。
車体周りをぐるっと確認して、ライト周り、ワイパー、ウオッシャー、ホーン確認します。
検査ラインでは排気ガス、前後ブレーキと駐車ブレーキの制動力、スピードテスター、ヘッドライトテスター、下回りの点検を自分で車に乗りながら行います。
検査のやり方でわからない時は、検査員に聞きましょう、丁寧に教えてくれます。検査をやる前にあらかじめ初めてなんです。と伝えておくのもいいでしょう。
普通の車なら当たり前なんでしょうが、旧車やカスタム車では、無事全ての検査に合格した時には思わず「よっしゃー」と口走ってしまいますね。検査後、総合判定所にて確認してもらい、本館のほうで車検証の発行をして完了となります。
5.カルマンギアのユーザー車検でかかった費用は!?
気になるユーザー車検の費用をまとめてみました。
費用だけで見ると整備代がかかっていないのでかなり安く収まりますね。
テスター屋 2,200円
重量税 25,200円
検査登録印紙 400円
検査証紙 1,300円
自賠責保険25ヶ月 22,210円
合計 51,310円
以上がユーザー車検でかかった費用となります。
ここまで自分でやってみて、整備から陸事まで2日間かかっています。
車検費用がお店に頼むと高いのか安いのか、対費用効果や安心して乗れるかどうかをトータルで考えてお店に頼んだほうがいいのか、ユーザー車検にチャレンジするのか考える必要がありますね。
あとは今回の私みたいに排気ガス検査で落ちてしまったりした時に、自分で対処できるのかも重要なポイントですね。
毎回ユーザー車検をしてる私が言うのもなんですが、ショップに依頼したほうがいいですよ。笑 旧車ならなおさらですね。
もちろん私のように整備が好きでいじるのが好きで、ユーザー車検したい!って方はいいと思います。
ちなみに以前通した旧車ハーレーのユーザー車検の記事もあります。
リンク貼っておきますので、気になる方は是非見て行って下さい~
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